2013年12月に発売される「宇宙戦艦ヤマト完結編」Blu-ray。
ヤマトクルーでもあちこちでもこの内容について盛んになってきている。
ウェブサイトの商品ページを見て収録分がおかしいとか色々だが発表が出た頃、メーカーに確認したファンによれば、152分なので幻の35㎜版と喜んでいた。
ところが収録分数が最近175分に変わり、また変わって163分(本編)+特別映像28分になっていた。
これは70ミリ版となる訳ですが誤記じゃないかと思った。
劇場公開された真の「宇宙戦艦ヤマト完結編70mm版」は175分となっている。
なぜ163分なのか、175分なのか。
忘れてしまった知識を思い出しながらチェックしまわった。
長くなるけど分かった事を最初から書いておこう。
3月に公開された映画「宇宙戦艦ヤマト完結編」は35mm版。(35mmフィルムを使用)
一部を除いて製作が間に合わなかったので急遽35mm版として公開された。
初日で観た方はご存知の通り古代と雪とのラブシーンが長々と描かれた。
私もこの日に友人達と4回鑑賞している。
あの時友達も喜んでいたね。
「最高!やっとけじめがついたんだ!」
それが2日目からはラブシーンがカットされたのである。
地域によってはラストのアクエリアスシーンがカットされる事もあるが、多くの客の苦情があってラブシーンがカットされる事もあったそう。
後に発売される西崎義展の書籍にて明らかにされていました。
秋に「宇宙戦艦ヤマト完結編70mm版・6ch立体音響」(70mmフィルム)が東京と大阪の2か所のみで劇場公開された。
これはしっかりと覚えてるし観に行きたかったから。
後になって分かった70mm版は70mm版鑑賞組の中に劇場で測定してくれた方がいらっしゃいましたので163分でした。
後に観ていないが、「オーディーン・光子帆船スターライト」との同時上映されたものの特別編集版が公開された。
この作品のラストでヤマトが縦になったまま沈んで行ってエンドロールが流れて終わりと言う形だった。
これは35mmフィルムの特別編集版。(中身は70mm版。)
劇場公開されたのはこの3種類のみ。
メディアの方では「宇宙戦艦ヤマト完結編」35mm版を元にVapからベータ式とVHS式のビデオが発売された。
ラストの所のアクエリアスシーンはカットされて収録されている。
カットされたシーンはこれだった。
左中の銀河系の上に女王が右下を見るように右下からヤマトが女王に向かって進んでいきながら、真ん中にヤマトが来ると、ヤマトが消え、女王と銀河系が消え、青い靄の宇宙がゆっくり消える。
(70mm版に見られるエフェクトはなし)
初日公開版ではラブシーンの後カットされたシーンが流れてから宇宙戦艦ヤマト'83が流れたがこれもカットされてたね。
持ってるLDでは「宇宙戦艦ヤマト完結編」70mm版を35mmフィルムに落としたものを再生されてるのが確認されている。
最近の「宇宙戦艦ヤマト完結編」のDVD(廉価盤も同じ)では35mmフィルムに落とした70mm版を使用しており、上下の帯を入れて仕上げたものになっている。
ヤマト出航時に掛け声を出してる男性の顔を見れば、下の首のところのハイネック部分、頭の部分が切れてるのが分かる。
元々作画の時では70mm版のサイズでもビスタサイズでも鑑賞できるように元々35mmのレイアウトがとられた作業を行っている訳だから、上下の部分が見えなくなっても困らないようになっている。
これから発売される「宇宙戦艦ヤマト完結編」Blu-rayはDVDと同じく163分の「宇宙戦艦ヤマト完結編」であり、35mmフィルムを使った70mm版となる。
映像の綺麗さにこだわりがなくDVDでいいなら買わなくても良いだろう。
こうして「宇宙戦艦ヤマト完結編」70mm版のフィルムは2種類存在する。
つまり完全版である70mmフィルムと元である35mmフィルム(35mm版ではない事に注意)。
それにマスター版(現像時)と映写用フィルム版のどちらが残っているか確認しないとわからない。
一方存在不明の35mm版の35mmフィルム及び70mm版内容?の特別編集版35mmフィルムはどこへ行っただろうか。
最初から存在してないとは言いにくい。
こんな大事なフィルムを簡単に捨てると思うか。
捨てないだろう。
劇場公開に実際使われてるのだし公開後元へ返却するか破棄するかのどちらかだったかも知れないが、中には保管後ファンへ渡したりする可能性も否定できない。
あるいはヤマト製作に関わった方や業界関係者がマスターでなく劇場に使われたフィルムを引き取る可能性もあり得る。
倉庫のどこかに眠っているのかもしれない。
70mm版の二つのフィルムだけは存在しているのが確認出来るので、70mmフィルムだけメディア化するには機器が揃わない事が多いので難しい。
あったとしてもコストがかかるとか聞いている。
まとめてみると下のフィルムがある事になると考える。
1:宇宙戦艦ヤマト完結編35mm版初日公開版(35mmフィルム)
2:宇宙戦艦ヤマト完結編35mm版2日以後公開版(35mmフィルム)(注1
3:宇宙戦艦ヤマト完結編70mm版(70mmフィルム)
4:宇宙戦艦ヤマト完結編70mm版(35mmフィルム)←これがLDやDVD、BDソフト販売に使われるフィルムになる。
5:宇宙戦艦ヤマト完結編70mm版特別編集版(35mmフィルム)(注1
【注1】・・・フィルムには数缶ありどれかの缶または最終缶のみ編集したのだと思う。
映画1本あたりフィルムを収める缶が数缶あるのが当然である。
【追記】ーソフト販売会社はネガフィルムを使うか上映用フィルムを使うかどちらか、コストを考えれば上映フィルムを使う可能性が高いと思います。-
35mm版35mフィルムは地域によってずれがあるかもしれないが、スタッフが地方へ出向きラスト部分をカットしていた事で2日以後公開版35mm版35mmフィルム(上映用フィルムのみ)になってしまっている。
マスターとなるネガフィルムの最終缶が加工されずに残った為、それがメディアの特典映像として上映用フィルムに起こして使われた事になっているだろう。
70mm版70mmフィルムを撮る為には70mm版70mmフィルム用の内容を35ミリフィルムに落とす事から始まる。
光の靄とかエフェクトやテロップをどちらが先かはわからないが、ネガフィルムにインプットして35mm版35mmフィルムを投射して35mmネガフィルムにインプットしてマスターフィルムが完成。
こうしてできたのがメディアに使われるマスターが出来上がるのではないか。
新たなシーンは制作して35mmネガフィルムに加えると思う。
それをベースに上映フィルムとなるのが上の4:である70mm版(35mmフィルム)だろう。
これを使ってソフトを作るのではないか。
マスターフィルムを70mmフィルムに投射するか上映フィルムを作って投射するかして70mm版が出来ただろう。
そんなやり方だと思います。
最初からセル画を用意していたらコストが合わないと考えられる。
特別版も同じように最終缶のネガフィルムをコピーしたのを使って加工したものを上映フィルムにしていると思う。
上映フィルムを作る前にネガフィルムを作らないと出来ない事はフィルムカメラを使ってる方ならご存知でしょう。
1日でも早く35mmフィルム(マスターか上映フィルム)を扱ってる方が貸してくれBD化される事を望む。
あるいはビデオ映像を綺麗にデジタル化出来る機器開発が出来る事も望みます。
35mm版を観たファンの心の奥には長年の夢でもあり、いつかは35mm版初日公開版を見たい事に変わりはない。
それから70mmフィルムは宇宙戦艦ヤマト完結編70mm版の劇場チラシの裏面にもアップされています。
70mm版鑑賞組の方にも聞くと35mmフィルムと70mm版と違いにすぐ気が付いたの事で存在していると考えています。(映像の粗さなどから。)
後で思い出した事ですが、故西崎プロデューサーはファンに向けて70mm版はやってやるよと固い約束を交わっていました。
ところが間に合わなくなり、編集や録音が間に合わなくなり、ぎりぎりの作品に格下げしてしまいましたのが35mm版35mmフィルム。
彼にもやはり心がありました。
「ファンの為に 70mm版は完成させるぞ。あきらめんぞ」と1億円以上もかけてフィルムを70mm版35mmおよび70mmフィルムに撮り直したいきさつがあります。
最後の願いは35mm版初日公開版をゆっくり最後まで鑑賞する事ですね。
多くの当時鑑賞者の思いですね。
要望は今の時点では著作権を持つ東北新社さんに出した方がよろしいかと思います。
誰も倉庫の中に眠っているフィルムを探したくないのが本音だからなかなか出ないのではないかと思う。
(映画フィルムは保存油を塗っている事もあり匂いがきついので1日足らずで外へ出たくなります。)
最後までお読みくださいまして、まことにありがとうございました。
またのお越しを心よりお待ちしております。