前に予約注文しておいた書籍「正論」2023年5月号を受け取りに行った。
松本零士特集記事が載っていたからだ。

前に読んだ「キネマ旬報」は「銀河鉄道999」や「キャプテンハーロック」など松本零士原作作品寄りで彼に関する特集になっていたのに対して、こちらは「宇宙戦艦ヤマト」や西崎義展側に寄った感じで松本零士を含めた特集になっていると思った。

「キネマ旬報」では「銀河鉄道999」のラストナレーションに合わせたのか、「さらば松本零士」となっているにに対して、「正論」では「さよなら松本零士さん」と似たキャッチコピーとなっている。
映画のタイトルからだと考えると、「さらば」は「さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たち」、さよならは「さよなら銀河鉄道999 ーアンドロメダ終着駅ー」からもぎ取った格好になるけど、まあいいっか。

「宇宙戦艦ヤマト」の原案だった豊田有恒さんと「さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たち」の頃にスタッフとして入ってきた若手だった野伏翔さんの記事を合わせて15ページもあった。

豊田さんの方は「宇宙戦艦ヤマト」に関することが多く、企画会議での出来事、SF設定原案の内容、宇宙戦艦ヤマトの設定誕生、第三艦橋など宇宙戦艦ヤマトに生かされたものはあの設計図からと松本零士から聞かされた話、イスカンダルと言う名、制作現場、裁判話など興味深い内容になっていました。
彼が前に出版した「宇宙戦艦ヤマトの真実」の方が細かく書かれているけど、そこに載っていない話も多かった。
「宇宙戦艦ヤマト」が出来る前に、松本零士さんってあのガルウイングタイプの高級外車を所有していたのかよ。すごいな。(この記事で初出だと思う。)
どうやら色々な書籍は取材した出版会社の記者によって記事から取材した内容の一部が省かれることがあっただろうなと思う。

野伏さんの方は、「さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たち」の頃から関連スタッフとして参加されているので、西崎義展氏と松本零士氏を見て来た事、彼らのファッションデザインまで覚えているとか。
衣装デザイン協力だった花井幸子さんが西崎義展氏に放った言葉もあった。
彼らを取り巻く関係者も見て来た貴重な経験を持つし、「宇宙戦艦ヤマト」に限らず特攻話だったアニメ「セーラームーン」の制作に携わったとか他にも色々あった。
命はたったひとつしかないし美しいものだから、自分で命を守ると言う思いを映画「銀河鉄道999」で表現したと松本零士さんから野伏さんは教えられたと言う。

今のアニメ「鬼滅の刃」や昔あったアニメ「アンパンマン」でも自己犠牲の尊さを説いているし、そこが「宇宙戦艦ヤマト」と似ているところがあるし、だから作品の人気や感動はそこにあるんじゃないかと思う。

他の記事にも興味深い事もあったのでこれはこれでいいのだが、なぜか「さよなら松本零士さん」と言う題が表紙に載っていないのは何か理由でもあるだろうか。(目次には載っているけど)


それではこれにて、最後までご覧いただき まことにありがとうございました。
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