SNSにてアップされた映画館のスクリーンの様子をアップした映像。
両端の暗幕カーテン(マスク)が移動して、スタンダードからシネマスコープサイズへと切り替わると、すごっ!と思っちゃいます。
→シネマスコーレ
映画「ヤマトよ永遠に」でも採用された「ワープ・ディメンション方式」でも、スクリーンはこのような方法でした。
ビスタ(or スタンダード)サイズからシネスコサイズへと切り替わるスクリーン方式で、当時は「驚異の新方式 ワープ・ディメンション」と新聞広告にも載っていましたので、何の事か分からなかったですね。
鑑賞中では真っ暗だから映像に見入っているから、なかなか暗幕カーテンの移動に気づかなかった観客もいらっしゃったと思います。
当時の記憶をたどってみると、第一艦橋内で室内ライトが赤くて明るいのを利用して、そのあたりで暗幕カーテンが移動していました。
スクリーンの両端の黒い部分と暗幕カーテンとの違いに気づいた時、暗幕カーテンの移動が終わっていました。
そこで古代進が叫ぶ。「出口だ!一気に抜けるぞ!」と。
そこでスクリーンがビスタサイズ(フィルム自体はスタンダードサイズ)から一瞬にシネスコサイズに変わり、音声もモノラルからステレオ4ch(磁気)へと切り替わっていました。
スクリーンサイズだけ変わる方式は昔あったようですが観客への映像効果はなかった。
スクリーンサイズだけでなく音声もドッキングして変えるアイデアは西崎義展プロデューサーでした。
160館のうち45館だけがこの方式に対応していました。
映画館側の事情で色々異なるんですね。
元々前半は、35ミリフィルムではスタンダードサイズでした。(上映時はビスタサイズだったか覚えていない。)
後半では映画フィルムが2種類存在していました。
一つはスタンダードサイズの35ミリフィルムに海外映画でも見られたように横から圧縮した縦長の画になったものであるシネスコサイズをいれた35ミリフィルム。(注1)
もう一つは35ミリフィルムでスタンダードサイズの中にシネスコサイズをそのままサイズダウンしたものでした。(ワープ・ディメンション方式未対応向け)(注2)
映画館によっては映像が粗く見えるのは後者のフィルムを使用したものだったではないかと思います。
前者(注1)のフィルムの場合は、映写機にアナモフィックスレンズを映写機に取り付けてシネスコサイズを再現したもので、ビスタサイズ→シネスコサイズへと上映。
映画館によってはスタンダードサイズ→シネスコサイズへと上映したのもあるかも分かりません。
後者(注2)はシネスコサイズ時の上下の空きがある事を考慮して前半はビスタサイズ→シネスコサイズへと上映していたのではないかと思います。
4Kリマスター版上映が決まったとしても、暗幕カーテンがない(赤色の暗幕カーテンになっているとか。)、移動しない映画館の場合はどうなるんだろうね。
両サイド部分をどう処理するかが課題になってくると思う。
シネスコサイズのスクリーンにビスタサイズ上映する映画館もあったけど改善されているだろうか。
両サイドの黒浮きが目立って気分が滅入るね。
絶対に移動出来る暗幕カーテン(マスク)はこれからも必要だと思う。
IMAXでシネスコスクリーンに映画「銀河鉄道999」(ビスタサイズ)を上映した場合はどうなっていたかな。
昔、他作品の本編映像がスクリーンサイズをはみ出して暗幕カーテンに写っていた時もあったな。
あれには笑ったわ。何やってんの?と。
最新映像技術はこれだけではなかったです。
本邦初の試みである「スキャニメーション」の合成技術であり、これを取り入れたのも西崎義展プロデューサーであり、映像特殊チームを組んで半年くらいかけて極秘に試験を繰り返して実現したものです。
さらにアニメーションとオプチカル合成も行っており、これが初の試みだったという。
二重銀河を見れば分かると思うが、背景に星のきらめき、暗黒星雲のもやに動きを付ける、傾きをわずかに変えるなど合成したものです。
白色銀河の美術のシーンもそうでした。
もう一つ分かるのは、ラストシーンで古代進と森雪が花畑?で出会うシーンですね。
太陽の光線、もや、古代進と森雪のシーンを合成していました。
西崎義展プロデューサーって最新映像技術を作る為に沢山投資していたんだね。
シネスコサイズで鑑賞すれば分かるように、宇宙戦艦ヤマトの船体とシネスコサイズがピッタリ合うでしょう。偽地球へのワープシーンです。これを映画館で観たらすごかった。
長くなりましたがこれにします。
それではこれにて、最後までご覧いただき まことにありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております。
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